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RSウイルス感染症について

ページID:0071970 更新日:2025年9月10日更新 印刷ページ表示

RSウイルスとは

RSウイルスに感染することで、発熱や咳など、かぜに似た症状を引き起こす感染症です。一度感染しても免疫は獲得されず、幼児期における再感染による発症はよくみられます。

また、RSウイルスは、特に慢性呼吸器疾患などの基礎疾患のある高齢者において、急性の重症肺炎を起こす原因となることが知られており、特に長期療養施設内での集団発生が問題となる場合があります。

例年は、子どもを中心に、夏から増加傾向となり秋にピークがみられていましたが、2021年以降は、春から初夏に継続的に増加し、夏にピークがみられているため、今後の発生動向について、さらなる注意が必要です。

RSウイルス感染症に注意しましょう

感染経路

主な感染経路は、飛沫感染と接触感染です。

  • 飛沫感染:感染者がくしゃみや咳をすると、ウイルスを含んだ飛沫(しぶき)がまわりに飛び散り、他の人がその飛沫を口や鼻など吸い込むことで感染します。
  • 接触感染:感染者がくしゃみや咳を押さえた手で周りの物に触れることで、物にウイルスがつきます。他の人がそれに触ることでウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ることで粘膜から感染します。

症状

 潜伏期間は2日から8日、通常は4日から6日です。「鼻水」や「発熱」などの症状が数日続き、多くは軽症で回復しますが、重症化した場合は、細気管支炎や肺炎などの重篤な呼吸器疾患を引き起こすことがあります
 新生児の感染では、「嗜眠(強い刺激があれば覚醒するが、すぐに再び眠ってしまう状態)」、「易刺激性(イライラ)」、「哺乳力の低下」といった症状を呈することが多く、無呼吸発作が出現することもあるため注意が必要です。
 また、大人の場合、通常は軽いかぜのような症状のみですが、RSウイルスに感染した子どもを看護する保護者や医療スタッフでは、一度に大量のウイルスが体の中に入ることで、症状が重くなる場合があります。

RSウイルス感染症にかかったときは

特別な治療法はなく、発熱には解熱薬を用いるなど、症状を和らげる対症療法が行われます。重症化した場合には、点滴での水分補給や呼吸困難の程度に応じて酸素投与を行うこともあります。

療養するときは、早い回復につながるよう、安静にして過ごしましょう。また、脱水症状に注意し、水分をこまめにとりましょう。食事や水分がとれないときや呼吸が苦しいときは、医療機関への受診をご検討ください。

予防のポイント

日常の感染対策

​換気や手洗い、咳エチケットといった基本的な感染対策を行いましょう。

また、接触感染を防ぐため、むやみに目や鼻、口を触らない、感染している方とのタオルや食器などの共用をしないといった感染対策も有効です。
流行時には、子どもが日常的に触れるおもちゃや手すりなどは、こまめにアルコールや塩素系消毒剤を使用して消毒しましょう。

感染症対策へのご協力をお願いします

予防接種

60歳以上の方を対象としたワクチンや、生まれてくる子どものRSウイルスを原因とする下気道疾患の予防を目的に妊娠している方を対象としたワクチンがあります。
接種を希望される場合は、直接医療機関にお問い合わせください。

なお、RSウイルス感染症のワクチンは法令に定められた定期予防接種ではないため、接種を受ける場合は任意接種となり、接種費用は全額自己負担となります。


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