○相生市戸別合併処理浄化槽の設置及び管理に関する条例
平成16年3月24日
条例第13号
(趣旨)
第1条 この条例は、生活排水による汚濁負荷を低減し、公共用水域の水質保全を図るため、相生市が施行する戸別合併処理浄化槽整備事業に係る排水処理施設の設置及び管理について必要な事項を定めるものとする。
(1) 戸別合併処理浄化槽(以下「浄化槽」という。) し尿と併せて雑排水を処理する浄化槽で、かつ各戸ごと(共同住宅にあっては、各共同住宅ごと)に処理するもので、市が設置するものをいう。
(2) 建物所有者 建物の所有者及び建築中、又は建築しようとする建物にあってはその建築主をいう。
(3) 使用者 この条例に基づき設置された浄化槽を使用する者をいう。
(4) 排水設備 汚水を浄化槽に流入させるために必要な排水管その他の工作物で、建物所有者又は使用者(以下「建物所有者等」という。)が敷地内に設置及び管理するものをいう。
2 その他この条例において使用する用語は、特に定めのある場合を除き、浄化槽法(昭和58年法律第43号)で使用する用語の例による。
(工事計画の作成等)
第3条 建物所有者等は、市長に対し、浄化槽の設置(し尿のみを処理する単独処理浄化槽の構造を変更して浄化槽とすることを含む。以下同じ。)を申請することができる。
2 市長は、前項の規定による申請があったときは、次に掲げる事項を定めた工事計画書を作成し、当該申請を行った建物所有者等(以下「申請者」という。)の承認を求めるものとする。
(1) 工事の内容
(2) 工事の時期
(3) その他工事の遂行に必要な事項
3 申請者は、工事計画書に異議があるときは、市長に対し、変更を求めることができる。
4 申請者は、工事計画書を承認するときは、規則で定めるところにより、浄化槽の設置用地同意書を添付し、承認書を提出するものとする。
5 前項の規定により工事計画書を承認した申請者は、当該工事計画に基づく浄化槽の設置について必要な協力をしなければならない。
(設置完了の通知)
第4条 市長は、浄化槽の設置を完了したときは、申請者に対し、速やかにその旨を通知しなければならない。
(分担金の賦課)
第5条 市長は、浄化槽の設置について、申請者ごとに、別表第1により分担金の額を定め、これを賦課するものとする。
2 市長は、前項の規定により分担金の額を定めたときは、遅滞なく、当該分担金の額及びその納付期日その他分担金の納付に必要な事項を申請者に通知しなければならない。
3 前項の通知を受けた申請者は、定められた納付期日までに、分担金を一括で納付しなければならない。
(増高経費の賦課)
第6条 市長は、浄化槽の設置に要する経費が、浄化槽の設置に係る標準的な範囲として規則で定めるもの(以下「標準事業範囲」という。)を超えるときは、前条の分担金のほか、標準事業範囲を超えるものについて、当該申請者に負担させる経費(以下「増高経費」という。)の額を算定し、これを賦課することができる。
(排水設備の設置)
第7条 浄化槽設置完了の通知を受けた申請者は、遅滞なく、排水設備を設置しなければならない。ただし、市長が特別の事情があると認めた者については、この限りでない。
(排水設備の新設等の計画の確認及び検査)
第8条 排水設備の新設、増設又は改築(以下「新設等」という。)を行おうとする者は、規則に定めるところにより、あらかじめ市長に申請し、その計画について確認を受けなければならない。確認を受けた計画を変更しようとするときも、同様とする。ただし、規則で定める軽微な工事については、この限りでない。
2 排水設備の新設等を行った者は、その工事を完了したときは、速やかにその旨を市長に届け出て、検査を受けなければならない。
3 前項の検査に合格したときは、市長は検査済証を交付する。
(排水設備の設置及び構造の技術上の基準)
第9条 排水設備の設置及び構造については、下水道法(昭和33年法律第79号)第10条第3項及び相生市下水道条例(昭和62年条例第25号。以下「条例」という。)の規定の例による。
(排水設備の接続に関する改善命令)
第10条 市長は、排水設備の浄化槽への接続に関し前条の規定に違反している者があるときは、その者に対し浄化槽の機能及び構造を保全するため、その改善を命じることができる。
(工事に要する費用負担)
第11条 排水設備の工事に要する費用は、建物所有者等の負担とする。
(排水設備工事の実施)
第12条 排水設備の新設等の工事については、条例第6条の規定の例による。
(資金の融資)
第13条 市長は、くみ取り便所を水洗便所に改造しようとする者に対し、必要な資金の融資に努めるものとする。
(し尿の排除制限)
第14条 使用者は、し尿を浄化槽に排除するときは、水洗便所によってこれを行わなければならない。
(使用開始等の届出)
第15条 使用者が浄化槽の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又はその使用を再開しようとするときは、規則で定めるところにより、あらかじめ、その旨を市長に届け出なければならない。また、使用者を変更しようとするときも、同様とする。
2 使用料は、2月分を一括して(以下「1使用月」という。)規則で定める方法により徴収する。ただし、市長が必要があると認めたときは、この限りでない。
(一部改正〔平成20年12月19日・25年12月12日〕)
(使用の開始、休止等の場合の使用料)
第17条 月の中途において、浄化槽の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又はその使用を再開した場合の使用料は1月分として算定する。
2 第15条の規定による浄化槽の使用の開始又は再開の届出をしないでこれを使用した場合は、その者から使用の開始又は再開のときにさかのぼり使用料を徴収する。
3 第15条の規定による浄化槽の使用の休止又は廃止の届出をしないときは、引き続き使用しているものとみなす。
(排除汚水量の算定)
第18条 使用者が浄化槽に排除した汚水量の算定は、次の各号に定めるところによる。
(1) 水道水を使用した場合は、西播磨水道企業団給水条例(昭和48年条例第16号)第32条及び第33条の規定に基づく使用水量とする。ただし、2以上の使用者が給水装置を共同で使用している場合において、それぞれの使用者の使用水量を確知することができないときは、各使用者の態様を勘案して市長が認定する。
(2) 水道水以外の水を使用した場合は、その使用水量とし、水量は使用の態様を勘案して市長が認定する。
(3) 製氷業、その他の営業で使用水量が浄化槽に排除する汚水量と著しく異なる場合は、市長は使用者の申告に基づいてその汚水量を認定する。
(一部改正〔平成24年9月5日〕)
(使用料の納入)
第19条 使用料は、納入通知書又は口座振替の方法により当該1使用月分を翌月末日までに納入しなければならない。ただし、浄化槽の使用を休止し、又は廃止する場合の使用料はそのつど納入するものとする。
(使用料の減免)
第20条 市長は、特別の事情があると認めるときは使用料を減免することができる。
(電気料金及び水道料金の負担)
第21条 市長は、使用者に対し、浄化槽の使用、保守点検、清掃等に関し、必要な範囲において、電気料金、水道料金の負担を求めるものとする。
3 建物所有者等の地位の承継について、前項に基づく届出のない場合は、市長が認定した者に一切の地位の承継があったものとみなして処理する。この場合、市長は、これによって生じた損害について、その責めを負わない。
(資料の提出)
第23条 市長は、建物所有者等に、浄化槽の設置、維持管理等を行うために必要な資料の提出を求めることができる。
(保管義務等)
第24条 建物所有者等及び浄化槽が設置されている土地について権原を有する者は、浄化槽を適正に保管しなければならない。
2 建物所有者等は、市が行う浄化槽の保守点検、清掃等の作業が適正に実施できるよう必要な協力をしなければならない。
(修繕費用の負担)
第25条 建物所有者等は、浄化槽の使用にあたり、自己の責による修繕の必要が生じたときは、その費用を負担しなければならない。
(移転費用等の負担)
第26条 建物所有者等及び浄化槽が設置されている土地について権原を有する者は、自己の都合により浄化槽の移転及び撤去の必要が生じたときは、その費用の全額を負担するものとする。
(罰則)
第27条 市長は、次の各号の一に該当する者に対し、5万円以下の過料を科すことができる。
(1) 第8条第1項の規定による確認を受けないで排水設備工事を行った者
(2) 第8条第2項の規定に違反して、完了検査を受けなかった者
(3) 第12条の規定に違反して、排水設備の新設等の工事を行った者
(4) 第14条の規定に違反した使用者
(6) 第23条の規定による資料の提出を求められてこれを拒否し、又は怠った者
2 詐欺その他不正な行為により使用料の徴収を免れた者に対し、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料を科すことができる。
3 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関して前2項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の過料を科すことができる。
(委任)
第28条 この条例の施行に関し必要な事項は、別に規則で定める。
附則
1 この条例は、平成16年4月1日から施行する。
(既設置の浄化槽の取扱い)
2 この条例の施行の日前に、この条例の規定に適合する浄化槽を既に設置している使用者で、市の管理を希望する者の申請に係る手続き等については、規則で定める。
(相生市水洗便所等改造資金貸付条例の一部改正)
3 相生市水洗便所等改造資金貸付条例(昭和62年条例第27号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう略〕
附則(平成17年9月21日)
1 この条例は、平成17年12月1日から施行する。
2 改正後の相生市戸別合併処理浄化槽の設置及び管理に関する条例別表第2の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後の検針に係る使用料に適用し、施行日前の検針に係る使用料については、なお従前の例による。
附則(平成20年12月19日)
(施行期日)
1 この条例は、平成21年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 改正後の第16条第1項及び別表第2の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後の使用料について適用し、施行日前の使用料については、なお従前の例による。
3 前項の場合において、使用期間が施行日前から施行日以後に引き続くものに係る使用料については、当該使用期間における汚水量を各日均等に排除したものとみなし、施行日前の使用日数及び施行日以後の使用日数に応じて日割りにより算定する。
4 前項の規定により算定した使用料の額に1円未満の端数が生じた場合は、これを切り捨てるものとする。
附則(平成24年9月5日)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成25年12月12日)
1 この条例は、平成26年4月1日から施行する。
2 改正後の相生市下水道条例、相生市農業集落排水処理施設及び小規模集合排水処理施設の設置並びに管理に関する条例及び相生市戸別合併処理浄化槽の設置及び管理に関する条例の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後の検針に係る使用料について適用し、使用期間が施行日前までのもの及び施行日前から施行日以後に引続くもので施行日以後初めて検針するものに係る使用料については、なお従前の例による。
附則(令和3年12月16日)
1 この条例は、令和4年4月1日から施行する。
2 改正後の相生市下水道条例、相生市農業集落排水処理施設及び小規模集合排水処理施設の管理に関する条例及び相生市戸別合併処理浄化槽の設置及び管理に関する条例の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後の検針に係る使用料について適用し、使用期間が施行日前までのもの及び施行日前から施行日以後に引き続くもので施行日以後初めて検針するものに係る使用料については、なお従前の例による。
別表第1(第5条関係)
人槽 | 分担金の額 | |
専用・併用住宅 | 事業所 | |
5人槽 | 120,000円 | 480,000円 |
7人槽 | 150,000円 | 600,000円 |
10人槽 | 200,000円 | 800,000円 |
11人槽以上 | 市長が別に定める額とする |
備考
1 宅内配管、水洗トイレ、支障物件除去等その他付随する工事等については、別途個人負担とする。
2 専用住宅 住宅の居室のほか、物置、浴室、便所、廊下、階段等の部分を含み居住の用に供する建物をいう。
3 併用住宅 居住の用に供する部分の延床面積が当該建築物の延床面積の2分の1以上を占める建築物をいう。ただし、居住の用に供する部分の延床面積が当該建築物の延床面積の2分の1未満であっても人槽区分が50人槽以下は併用住宅とみなす。
4 事業所 専用住宅及び併用住宅以外の建築物をいう。
別表第2(第16条関係)
(一部改正〔平成17年9月21日〕、全部改正〔平成20年12月19日・25年12月12日・令和3年12月16日〕)
基本使用料(1月につき) | 従量使用料(1立方メートルにつき) |
5立方メートル以下 1,173円 | 5立方メートルを超え10立方メートル以下の分 42円 |
10立方メートルを超え20立方メートル以下の分 159円 | |
20立方メートルを超え30立方メートル以下の分 201円 | |
30立方メートルを超え50立方メートル以下の分 224円 | |
50立方メートルを超え100立方メートル以下の分 245円 | |
100立方メートルを超え200立方メートル以下の分 266円 | |
200立方メートルを超える分 276円 |