○相生市民意見提出制度(パブリック・コメント制度)の実施に関する要綱

平成14年9月27日

訓令第45号

(目的)

第1条 この要綱は、市民意見提出制度(パブリック・コメント制度)(以下「意見提出制度」という。)について必要な事項を定め、市民の市政への積極的かつ幅広い参加の機会を確保し、市の意思決定過程における公正の確保と透明性の向上を図るとともに、市民とのパートナーシップによるまちづくりを推進することを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において「意見提出制度」とは、市の基本的な施策等の策定にあたり、その施策等の趣旨、内容その他必要な事項を市民等に公表し、公表したものに対する市民等からの意見及び情報(以下「意見等」という。)の提出を受け、市民等から提出された意見等の概要及び市民等から提出された意見に対する市の考え方等を公表する一連の手続をいう。

2 この要綱において「実施機関」とは、市長、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいう。

3 この要綱において「市民等」とは、次に掲げるものをいう。

(1) 本市の区域内に住所を有する者

(2) 本市の区域内に事務所又は事業所を有するもの

(3) 本市の区域内に存する事務所又は事業所に勤務する者

(4) 本市の区域内に存する学校に在学する者

(5) 本市に対し納税義務を有するもの

(6) 意見提出制度に係る事案に利害関係を有するもの

(対象)

第3条 意見提出制度の対象は、次に掲げる計画等の策定等とする。ただし、その計画等の策定等が迅速性又は緊急性を要するもの及び軽微なもの等は除く。

(1) 市の基本構想及び市政のそれぞれの分野における施策の基本方針その他基本的な事項を定める計画の策定及びこれらの重要な改定

(2) 市政に関する基本方針を定めることを内容とする条例の制定又は改廃に係る案の策定

(3) 市民に義務を課し、又は権利を制限することを内容とする条例(地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものを除く。)の制定又は改廃に係る案の策定

(4) 大規模な公共事業及び主な公共施設の基本的な計画の策定又は変更

(5) 前各号に掲げるもののほか、意見提出手続が必要であると実施機関が認めるもの

(計画等の案等の公表)

第4条 実施機関は、計画等(前条の規定によりこの要綱に定める手続の対象となるものをいう。以下同じ。)を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、次に掲げる事項を記載した資料を添付して計画等の案を公表するものとする。

(1) 当該案を作成した趣旨、目的及び背景

(2) 当該案の概要

2 実施機関は、前項各号に掲げるもののほか、次に掲げる事項を記載した資料の公表に努めるものとする。

(1) 当該案を作成する際に整理した論点

(2) 市民等が当該案等を理解するために必要な関連資料

(公表の方法等)

第5条 前条の規定による公表は、公表しようとする計画等の案及び資料(以下「計画等の案等」という。)を主管課及び公文書公開コーナーに備え付けるとともに、市のホームページに掲載することにより行うものとする。

2 実施機関は、前項に定めるもののほか、必要に応じ次に掲げる方法により、計画等の案等が市民等に周知されるように努めるものとする。

(1) 説明会等の開催

(2) 報道機関等への発表

(3) 市が発行する広報紙等への掲載

(4) 印刷物の配布

3 第1項の規定にかかわらず、実施機関は、公表する計画等の案等が著しく大量であるため、その全部を市のホームページに掲載することが困難な場合にあっては、その一部をこれに掲載しないことができる。この場合において、実施機関は、当該計画等の案等の全体の入手方法を明示するものとする。

(意見等の提出)

第6条 実施機関は、市民等が意見等を提出するために必要な期間を勘案し、1月程度を目安とする意見等の提出期間及び提出方法を定め、当該計画等の案等を公表する際にこれを明示するものとする。

2 前項に規定する意見等の提出方法は、郵便、ファクシミリ、電子メール等のうちから、実施機関が選択して定めるものとする。この場合において、いずれの方法においても、氏名及び住所の明記を意見等の受付条件とするものとする。

3 実施機関は、当該計画等の案等についての意見等と併せて、当該意見等を提出した者の氏名及び住所を公表する場合には、当該計画等の案等を公表する際にその旨を明示するものとする。

(意見等の処理方法)

第7条 実施機関は、市民等から提出された意見等を十分考慮して、計画等について最終的な意思決定を行うものとする。

2 実施機関は、前項の規定により計画等について意思決定を行ったときは、提出された意見等及びこれに対する市の考え方並びに当該計画等の案を修正した場合にあっては、当該修正の内容を公表するものとする。ただし、個人又は法人その他の団体の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるものについては、その全部又は一部を公表しないことができる。

3 第5条の規定は、前項の規定により公表する場合に準用する。

(意思決定過程の特例)

第8条 委員会、審議会その他の市の附属機関及びこれに準ずる機関がこの要綱に定める手続に準じた手続を経て行う報告、答申等に基づき、実施機関が実質的に同じ内容の計画等を策定し、又は変更する場合は、この要綱の規定は適用しない。

(一覧の作成等)

第9条 市長は、この要綱に定める手続を行っている案件の一覧を作成し、公文書公開コーナーに備え付けるとともに、市のホームページに掲載して、これを公表するものとする。

2 前項の案件の一覧は、次に掲げる事項を記載するものとする。

(1) 案件名

(2) 公表日

(3) 意見等の提出期限及び提出方法

(4) 問い合わせ先

3 実施機関は、この要綱による手続の実施結果を定期的に市長に報告するものとする。市長は、前項の規定により報告された状況を取りまとめて、その概要を市民等に公表するものとする。第1項の規定は、この場合において準用する。

(その他)

第10条 この要綱の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この要綱は、平成14年11月1日から施行する。

(経過措置)

2 この要綱の施行の際、現に立案の過程にある計画等のうち、計画等の案等を公表し、市民等に意見等を既に求めたものについては、この要綱の規定は適用しない。

相生市民意見提出制度(パブリック・コメント制度)の実施に関する要綱

平成14年9月27日 訓令第45号

(平成14年11月1日施行)