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平成25年度 学校だより No.2(5月1日発行)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年5月1日更新

学力について


授業風景 4月24日(水曜日)、「全国学力・学習状況調査」が、全国の小学校6年生と中学校2年生を対象に行われました。学力を巡る論議が近年随分盛んで、それは教育界だけでなく広く社会の関心事になっています。
 ところで、少し不思議に思うことがあります。それは、学力を論じる際の大前提である「学力とは何か」ということについて、あまり論じられることがないということです。それは言わなくても分かることでみんな同じように考えているように見えて、実際は全く別のことを考えていたりします。
 学力とは、一つには知識と技能だと考えられています。知識の量や技能の正確さはテストで測定できますから、テストの点数が高い程学力が高いと言えます。こういう学力のとらえ方は伝統的なもので、子どもは知識と技能を獲得すれば、将来、自分の目標に向かって生きていけるという考え方が根底にあります。
 しかし、近年は、知識・技能だけが学力ではないとも考えられています。それは、変化の激しい現代社会は既成の知識や技能では解決できない問題が次々と起こり、知識や技能を活用して新たな問題を解決する能力が必要であると考えられるようになったからです。自分の知識や経験を再構築して、自分なりの答えを出せなけれは、子どもたちは将来生きていけません。ですから、知識や技能を活用する力、即ち思考力・判断力・表現力も大切な学力だと言うのです。
 さらに、学習意欲や学習習慣も、見逃せません。昨年、「アイ・ピー・エス」細胞の研究でノーベル賞を受賞した山中伸弥さんは、「成績がよくなくても、とにかく研究をしたいというやる気のある人」を採用する、と受賞後のインタビューに答えています。新しい分野の研究には、興味や意欲が「成績」より大切であると言うのです。
 ところで、思考力・判断力・表現力や学習意欲・学習習慣というようなものは、テストでは測りにくいものです。「全国学力・学習状況調査」のB問題は思考力・判断力・表現力を測ろうとするものですが、テストである限りテストに向けた準備、すなわち類題に多く接していたり過去問を多く解いていたりすると成績がよくなるので、正しい思考・判断・表現の力の測定とは必ずしも言えない側面があります。そのため知識や技能を「見える学力」、思考・判断・表現や意欲・習慣を「見えない学力」とする言い方もあります。
 こういう学力のとらえ方は、以前は、一般にあまり理解されず、「学力」=「豊富な知識量と正確な技能」ととらえ、点数だけによる学力論議がなされていましたが、最近は、その論議も落ち着き、学力のとらえ方も広く共通理解が得られはじめたように思います。読書風景
 ご家庭にお願いしたいことは、学力の要素をご理解頂き、学力向上にご協力をお願いしたいということです。特に、学習意欲や学習習慣の形成に家庭の果たす役割は絶大です。早寝早起きや規則正しい食事などの生活習慣、ゲームやインターネットなどに関する家庭内の約束、読書環境の有り様、親の興味や趣味などが子どもたちに大きく影響します。どうぞ、子どもたちの習慣形成と環境づくり、そして何よりも子どもたちのサポーターとしての心の支えに努めて頂きますよう、よろしくお願い致します。